GORDIAN KNOT ゴルディオスの結び目
小野さんとJAZZ


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付録読切



とんとん、てけてってんてん・・・・♪




気の向くままに、ちょっとばかばかしいお話を。




舞い蹴る上段  (或いはキュビズム的素描ないしまどろみの思考)


「危険が、あぶない。」
翔太は想っ田。不安のパラソルが彼の心のうえに広がりはじめた。彼はパソコンでなければ使わないであろう難しい漢字を使っているのがばれるのが恥ずかしいのであった。そのくせ文脈のうえで不自然な小むずかしい単語を使ってしまっていることは彼の知性のテーブルのはじから気づかないうちに落っこちて猫がふしぎがっていた。
「妹を、守らなければ。ぼくが。」
しかし前後の文章など全体から立ち上るにおいは彼も彼の妹も存在しないということを明白に示唆しとった。
「夢のわたしはわたしであるか、非実在か!」
翔太は文章に示されたおのれの実在の否認に果敢に立ち向かった。
そう、わたしは重う。
翔太はまろびながら嘔吐し、その反吐は輝きかれの目は涙にぬれる。太宰治が使った悪い強調の原則、文章の印象主義といったものを卑俗にしたものがかれの胃を刺激する。
ところが、である。
翔太はいまやうめきながら胃液をまきちらし転げまわる。猫はふしぎそうにかれを見ていた。
そこで翔太は苦しみの和らいだ苦い幸福感にぼんやりひたりながら考えた。これではむしろ太宰が素人文芸の大将として攻撃した作家の簡潔さをほめた、あのだれだったかの文章を薦めたほうがまだいいではないか。


続かない


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